2019年9月25日

無資格(ニセ)税理士に依頼してはいけない理由とそのリスク

なぜ無資格税理士に依頼してしまうのか?

「税理士でないことはわかっていたが、安かったので税務申告をやってもらった」「『会計事務所で働いていたことがある』というので、事務員に確定申告をやってもらった」「税金に詳しい知人がいたから頼んでしまった」・・・こんな話を聞いたことはないでしょうか?

これらは「無資格の税理士に仕事を依頼した」ということになり、「違法」です。しかし、この「違法となる」ということは、いまだにあまり認識されていないのかもしれません。だから、無資格税理士に依頼してしまう人が後をたたないのではないでしょうか。

税理士と無資格税理士の違いについて

言わずもがなですが「税理士」とは、法律に基いた国家資格を有する人のことです。資格を持っていない人は、計算が得意だろうと、税に詳しかろうと、税理士ではありません。いくらハンドル捌きが上手でも、免許がなければ無免許運転になるのと、同じことです。

しかし、紛らわしいことに、税理士業務を行っているように見えるけれど無資格の人や、税務に詳しいけれど無資格であるという人は、ある一定数います。そして、そういう人は、ときに「こうしたほうがお得ですよ」とアドバイスをしてくれたり、「代わりにやっておきましょうか?」などと面倒な申告の手助けをしてくれることがあります。これがいけないのです。たとえ善意からであろうと、無資格者による税務は認められていません。

「では、税理士事務所等で、お客さまの会社を訪問したり、事務所内で会計伝票の入力をしたりしている人達の仕事も違法になるのだろうか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

これは 、税理士事務所に勤めているからといって、必ずしもそこにいる全員が税理士であるとは限らない、ということを把握していれば、納得がいくことでしょう。病院には医者も看護師もいる、ということと似ているかもしれません。つまり、携わることのできる業務の範囲が異なっているのです。適切な範囲の業務であれば違法になりませんし、範囲を超えた業務を行えば違法となります。

なお、税理士事務所に「勤務しながらも税理士試験の勉強中で、合格条件の5科目合格のうち、数科目に合格した段階である」という人がいることもあります。こうした人は、なまじ知識を持っているからか、ブログなどで税金のことについて不正確な記事を書いたり、確定申告書の作成を請け負ったりしてしまう場合があります。

しかし、数科目合格の段階では、やはり税理士ではありません。何の資格も持たない人、つまり「無資格税理士」と同じです。したがって、税務書類の作成や税務相談を行うと、違法となります。

無資格税理士が税務を行った場合

無資格税理士が税務を行った場合、その行為が有償にしろ無償にしろ、税理士法違反となり、罰則が課されます。「3年以下の懲役または200万円以下の罰金」という刑事罰ですから、軽い気持ちで引き受けたとしても、いざ発覚すれば大変なペナルティとなります。

特に危ないのは税務相談です。例えば、不動産や保険、金融等の分野では、その業務の性格上、税務と近い関係にあります。これらのように資産となるものを購入すれば所得税がかかりますし、すでに持っている場合、いずれ相続税や贈与税について検討せざるを得ないからです。したがって、こうした業務に携わる人は、総じて税務にも詳しくなります。

しかし、それぞれの商品説明の際などに、具体的な税額の計算や、どうしたら節税ができるかといった相談に対応すると、これも「無資格者による税務」となり、税理士法違反となるのです。

きちんと意識を持っている人であれば「それは専門家である税理士に確認しましょう」と言ってくれるでしょうが、“なあなあ”で相談を引き受けてしまう人も、なかにはいるかもしれません。違法行為ですし、なにせ相手は「無資格」なのですから、相談した側も不利益をこうむる危険性があります。

無資格税理士への依頼を回避する方法

税理士と無資格税理士の確実な見分け方は、証明するものを提示してもらうことです。税理士は「税理士証票」と「税理士バッジ」を持っています。税務を依頼する際には、必ずこの2つを持っているかどうか確認するようにしましょう。

また、確定申告書の作成代行をする人が作成税理士欄を空欄にしていたら、無資格税理士である可能性が高いです。悪質な場合、いわゆる「名義貸し」と呼ばれる、署名捺印だけ有資格者が行うという場合もあります。所属する税理士会を聞いて、税理士会の登録名簿等で実態を確認することをお薦めします。

安易に無資格税理士に頼らない

とかく、税金に関することはわかりにくいものです。だからといって、誰にでも相談してもよい訳ではありません。「餅は餅屋」というように、わかりにくいことだからこそ専門家に相談すべきですし、安易な相談が法律違反を誘発する可能性もあるのです。

多くの税理士は、初回無料相談などをやっていますので、近所に税理士事務所があれば、まずは相談してみることです。そして、実際に業務を依頼する税理士を探すとなれば、地域の税理士会に相談して紹介を受けたり、税理士紹介サービスを利用するなどの方法があります。門戸を叩けば、意を汲んで色々とアドバイスをしてくれるところがほとんどです。

税理士探しにあたり、入口のハードルは意外と低いものです。ですから、手近だからといって無資格者に頼るのではなく、きちんと資格を持った税理士を選びましょう。


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