2020年7月22日

マイナンバーと住基ネットは同じ?どんな違いがある?両者の関係とは?

現在利用されている「マイナンバー」制度が導入される前、「住基ネット」と呼ばれるサービスが利用されていました。マイナンバー制度は平成28年(2016年)にスタートし、それと同時に、住基カードの新規発行は終了しました。

では、マイナンバーと住基ネットは同じものなのでしょうか?両者にはどのような違いがあるのでしょうか?この記事では、マイナンバーと住基ネットについて詳しく解説していきます。

住基ネットとは?

住基ネットの正式名称は、「住民台帳ネットワークシステム」といいます。住基ネットは、氏名、生年月日、性別、住所などが記載された住民基本台帳をネットワーク化し、全国共通の本人確認ができるシステムとして構築されました。

これにより、国民健康保険や介護保険、国民年金の被保険者の資格確認、児童手当の受給資格の確認、生活保護や予防接種に関する事務手続き、印鑑登録手続き、選挙人名簿への登録などの事務処理を行うことができました。

この制度が導入された当初は、さまざな議論が起きたり、参加しない自治体があったり、訴訟問題が勃発したりなどいつも話題となっていました。そんな住基ネットは、平成27年12月をもちまして、「住基カード」の新規発行は終了しました。

そして、それに代わり、平成28年1月から「マイナンバーカード」が発行され、マイナンバー制度が始まりました。

マイナンバーと住基ネットの違いとは?

マイナンバー制度も住基ネットも、国民一人ひとりに1つの番号を振り分ける、という点は共通しています。そのため、「わざわざマイナンバー制度を導入する必要はなかったのでは?」と疑問に思われる方もいます。では、両者にはどのような違いがあるのでしょうか?

【目的・用途】
・住基ネット
自治他の事務における個人情報の効率化を目指すものでした。

・マイナンバー
イナンバー制度の目的は、国の各行政機関の合意形成のもと、行政機関の間で情報連携をすることを目的としています。

【主管となる役所】
・住基ネット
住基ネットでは総務省が主管となっていました。

・マイナンバー
現在のマイナンバー制度は内閣政府が主管となっています。

【利用範囲】
・住基ネット
前述したように、住基ネットは現在のマイナンバー制度のように、全国共通で本人確認が行えるシステムでした。国民健康保険や介護保険、国民年金の被保険者の資格確認、児童手当の受給資格の確認、生活保護や予防接種に関する事務手続き、印鑑登録手続きなどに利用されていましたが、利用範囲が限定されていました。そのため、運転免許証を持たない方が、身分証明書として代用する、などの使い方が主流でした。

・マイナンバー
マイナンバー制度では、主に税・社会保障・災害の3つの分野に利用が限定されていますが、マイナンバーだけで申請や申告などの行政手続きが行えます。また、民間企業も利用できるよう範囲が拡大されています。

原則、紙媒体の「通知カード」で個人番号が通知されましたが、ICカード入りの個人番号カードに切り替えるなら、顔写写真入りの住基ネットカードのように身分証明書として利用することもできます。このように、マイナンバーは住基ネットよりも大きな役割を持ち、広い範囲で現在利用されています。

【番号の桁】
・住基ネット
住基ネットは、11桁の番号で管理されていました。

・マイナンバー
マイナンバーは、12桁の番号で管理されています。そのうち個人番号は先頭の11桁で住民票コードから生成されており、末尾は検査用の数字となっています。

住基ネットとマイナンバーの関係とは?

住基ネットがあまり普及しなかったため、「住基ネットは無駄だったのでは?」と思われている方も中にはいるようです。しかし、住基ネットとマイナンバーには、深い関係があることをご存知でしたか?

総務省は、住基ネットはマイナンバーの番号制度を整える基盤の役割を果たしたと説明しています。どのような意味があるのでしょうか?みなさんもご存知の通り、マイナンバーは12桁の個人番号で構成されています。

実はこの個人番号は、住基ネットで使用していた住民票コードを変換して生成されました。そして、マイナンバー制度の個人番号は、住民票コード返還して生成されています。つまり、住民票コードは、住基ネットのシステムによって付番されているということです。

住基ネットがなければ、個人番号が付番されることはなかったのです。このように住基ネットは、マイナンバーと深いかかわりがあります。

現在は「住民基本台帳カード」ではなく「個人番号カード」

マイナンバー制度の導入に伴い、それまで使用されていた「住民基本台帳カード」は「個人番号カード」へと変わりました。現在の個人カードは、住民基本台帳カードの機能はそのまま引き継がれた上、さらに多くの機能を搭載しています。

そのため、住民基本台帳カードは現在、新規発行されていません。また、個人番号カードを取得する際には、使用していた住民基本台帳カードが廃止、回収されています。

しかし、現在でも住基ネットは、全国自治体の個人情報管理システムとして利用されています。一方、マイナンバーは、住基ネットを含む各行政機関の情報連携システムのために利用されており、住基ネットよりも大きな社会的役割を担っています。

個人番号カード(マイナンバーカード)とは?

現在、普及が広まっている「個人番号カード」つまり「マイナンバーカード」は、個人番号が記載されたICチップが搭載された顔写真付カードです。プラスチック製のカードには、氏名、住所、生年月日、性別、個人番号(マイナンバー)、本人の顔写真が表示されています。

このカードは、本人確認の身分証明書として利用することはもちろん、自治体のサービス、e-Taxなどの電子証明書を利用した電子申告など、数多くのサービスを受ける際に利用することができます。

マイナンバーカードで出来ること

では、マイナンバーカード1枚でできることについてみていきましょう。

・個人番号を証明する書類として利用
マイナンバーを提示が必要なとき、マイナンバーカードを証明書類として利用できます。

・各種行政手続き
マイナポータルへログインをし、各種行政手続きのオンライン申請が行えます。

・公的な本人確認身分証明書として利用
マイナンバーカードは、本人確認身分証明書として利用することができます。

・各種民間のオンライン取引に利用
オンラインバンキングや各種民間のオンライン取引に利用することができます。

・公的証明書の取得
コンビニなどで住民票や印鑑登録証明書などの各種公的証明書を取得することができます。

マイナンバーカード「マイナポイント」が始まります!

2020年6月30日をもって終了した「キャッシュレス・ポイント還元事業」に変わり、2020年7月から新たな国の消費活性化対策として、マイナンバーやキャッシュレス決済の普及促進を目的とした「マイナポイント」が始まっています。

マイナポイントとは、マイナンバーとクレジットカード、電子マネー、QRコード決済などのキャッシュレス決済サービスをひも付け、チャージもしくは決済するとポイントが還元されるという仕組みになっています。

還元を受けるには「マイナンバーカード」の取得が必須!

マイナポイントを受け取るためには、「マイナンバーカード」を取得する必要があります。その後、マイナポイントを予約します。マイナポイントの予約は、すでに今月から始まっています。

予約の際には、マイナンバーカード、数字4桁のパスワード(暗証番号)、選択したキャッシュ決済サービスの決済サービスIDとセキュリティコードが必要となりますので、事前に用意してください。

マイナポイントを受けるためには、「マイナンバーカード」の取得が必須です。まだマイナンバーカードを取得していない方は、今すぐマイナンバーカードを取得しましょう。

参照:総務省「マイナンバーカードでマイナポイント」

まとめ

現在利用されているマイナンバーは、住基ネットで利用していた番号をもとに生成されている、という深い関係にあります。住基ネットのおかげで、現在のマイナンバー制度にたどり着いたと言っても過言ではありません。

住基ネットが導入された当時は、さまざまな問題がありましたが、それらのデメリットが現在のマイナンバー制度に活かされており、安全面でもさらに強化が増しました。

今後、マイナンバーは「マイナポイント」をきっかけに、普及に加速を増していうことが予想されています。まだマイナンバーカードを取得していない方は、この機会に取得してみましょう。

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