2020年2月1日

税理士を雇う費用はいくらなのか?4つのメリット

青色申告は複雑で、白色申告はシンプルというイメージがありますが、2014年以降は白色申告にも記帳義務が課せられています。これに伴い、経営者自らあるいは自社内の経理担当者が税務を行っていた会社が税理士の利用に積極的になっています。

税理士に税務を依頼すると、費用が発生します。税理士を雇い、その費用を支払うだけのメリットがあるのかということは、当然気になるところです。税理士を雇うことは、正しい税務の履行はもちろんですが、会社が利益を生むことに繋がるのでしょうか。

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税理士を雇うタイミングとは

まず、税理士を雇うべきタイミングはいつでしょうか? 理想的には、開業時です。独立開業するならば事業計画を立てるべきで、そのよき相談役に税理士はなり得るからです。最初から「必要経費としてかかるもの」と考えて事業を始めれば、負担感も軽くて済みます。

また、すでに事業を始めている場合のタイミングとしてよくいわれるのは、課税所得が600万円を超えるタイミングです。青色申告への切り替えはもちろん、適用される法律の質が変わってきますし、より複雑な税務を要求される境目の目安とされています。

事業の成長の度合いによっては、法人化をしたほうがよい分岐点でもあり、法人化するのであれば、さらに税務は複雑になります。課税所得を目安に、税理士の力を必要とするか否かを検討しましょう。

税理士を雇うか悩んだときは、2つの基準で考える

税理士を雇おうと考えたとき、それが本当に自社にとって適切かを判断することも大切です。雇うには費用がかかるのですから、経営にとってプラスに働かなくては意味がありません。以下の2つの基準が、判断の参考になります。

1、手間や時間など、コストの節約ができるか?

これまでは自社で行ってきた帳簿づけや税務申告を税理士に依頼することで、そこにかけていた時間や手間のコストを削減できます。本業が忙しくなり、こうしたコストを負担に感じるようになったら、税理士を雇うことは適切と考えてもよいでしょう。

2、節税対策など費用対効果が得られるか?

売上規模が大きくなってくると、納めるべき税額も高額になっていきます。個人事業ならば青色申告への変更や法人成りをすることで節税効果が得られますが、会計・税務は複雑になるため、税理士のサポートを必要とするようになるでしょう。

法人においても、売上高が1千万円を超えると消費税の課税業者になるなど、より税務が難しく手間がかかるようになります。これらをアウトソーシングし、税理士の持つ専門知識により節税を図れるのであれば、税理士を雇うことは適切といえるでしょう。

税理士を雇う4つのメリット

会社が税理士を雇うメリットとしては、以下の4つのことが挙げられます。これらのメリットに強い魅力を感じるのであれば、会社のニーズを税理士を雇うことによって満たすことができるでしょう。

1、税務会計からの解放

税務会計は、会社にとってかなりの負担です。経営者の方自らが行うにしても、従業員に担当させるにしても、かなりの労力をそこに割かなくてはなりません。税理士に任せることで負担が軽減され、事業の効率化を図ることができます。

2、適切な税務の履行

その道のプロが行うのですから、自社内で税務会計を負担するよりも精度は上がります。経費の処理などの経理的なことから始まり、適切な決算と確定申告まで税理士に任せれば心配することはありません。その内容についても説明を受けられるので、自らの経営者としてのレベルアップにもつながります。

3、対外的な信用の向上

税務署への申告に税理士が介在している場合、しっかりとした税務を行っていることの裏付けになります。またこのことは、銀行などへ融資の申込みをする際にも、信用の向上になります。対外的な信用が向上することで、会社としてできることも増えていくでしょう。

4、税理士が持つノウハウの活用

税理士は多くの事業者を見てきていますから、経営コンサルタントとしても力を発揮します。経営上のアドバイザーとしてはもちろん、適切で効果のある節税対策、行政の支援施策の紹介など、幅広い助力を期待することができます。

税理士を雇う2つのデメリット

上記のように、税理士を雇うことで得られるメリットは大きく多彩です。しかし、デメリットと呼べることもあります。

1、費用がかかる

税理士報酬の目安は、消費税の非課税事業者である売上高1千万円未満としても、決算まで入れると数十万円にはなります。その費用を支払えるだけの利益が出ていなかったり、費用対効果が得られなかったりするのであれば、不要なコストをかけるというデメリットになるでしょう。

2、期待した効果が得られない

必要に応じて税理士を活用するのではなく、目的意識が曖昧なまま税理士を雇うと期待していたような効果が得られない場合があります。顧客側の意志がはっきりしていないと、税理士は通り一遍の仕事をせざるを得ません。そして、顧客側はそれを不満に感じるという、悪循環を生むことになってしまいます。

税理士を雇うといくらかかるのか?

税理士を雇うメリットとデメリットを挙げてきましたが、実際のコストはどれくらいになるのでしょうか? 事業規模がそれほど大きくない事業を例として、3つの方法とかかる金額の目安を挙げてみます。

1、申告のみを依頼する

経営者自ら、あるいは社内に簿記の知識がある人が会計ソフトに入力し、データを税理士に渡して内容のチェックと決算・申告のみを依頼するという方法です。最近では白色申告もしっかり帳簿をつけるよう求められていますし、自社の経営状態をリアルタイムで把握することにも繋がります。

経理の過程に責任が持てないことから、この方法では仕事を引き受けないという税理士もいますが、低価格を謳う税理士などは、この方法を採ることが多いです。コストとしては、決算・申告料で20万円程度はみておきましょう。

2、記帳代行と申告を依頼する

毎月大まかに整理した請求書や領収書などを税理士に渡し、会計ソフトに入力してもらい、その結果を教えてもらうという方法もあります。特に面談の機会などは設けず、書類のみでのやり取りになりますが、必要に応じてフォローする税理士もいます。

毎月記帳代行を依頼していても、申告は別業務として扱われることがほとんどです。この方法の費用の相場としては、月1~2万円、申告料で15万円程度でしょう。

3、顧問税理士として契約を交わす

顧問契約を交わし、顧問税理士として雇うという方法もあります。一般的に顧問税理士からは、トータル的なサポートを受けられることとなります。会計業務の代行やチェック、月次の決算や試算表の作成、資金繰りや経営課題のコンサルタント、税務の代理などです。

比較的事業規模が大きく、取引先が多かったり、法人が含まれているケースなどでは大きなメリットが得られるでしょう。費用の相場としては月3万円ほどで、別途申告料が月額顧問料の数か月~半年分程度かかります。

※税理士顧問料の相場を詳しく知りたい方は『なぜ顧問税理士をつけるのか? 顧問料に相場はあるのか?』をご覧ください。

税理士を雇うには目的意識が大切

このように、税理士を雇うことには確かなメリットがあり、その対価としての費用も税理士への仕事の依頼方法により大きく変わります。税理士を雇うと決めても、どのような方法を採るかは悩ましいところです。そこで判断基準にするべきなのは「なぜ、税理士を雇うのか」という目的意識です。

例えば、事業規模が小さくて顧問料を支払うと利益がなくなってしまう状態では、税理士を雇うことは本末転倒になってしまいます。一方、事業規模が大きくなってきたにも関わらず煩雑な業務を抱え込んでしまい本業が疎かになってしまうこともまた、本末転倒といえます。漫然と税理士を雇うことは、お薦めできません。

経営者の方や自社の負担を軽減したい、節税を図り経営をさらに円滑化したい、数字をより戦略的に検討することで事業を拡大していきたい、といった明確な目的があるのであれば、税理士を雇う意味があるでしょう。まずは自社のニーズを把握し「なぜ税理士を雇うのか」を、明確にすることをお薦めします。

また、「自社の事業がどれくらいの規模感なのか」「成長過程のどのステージにいるのか」などに迷うかもしれません。「税理士を活用するべきか」というその問い自体を税理士に相談してみてもよいでしょう。

なお、税理士に相談することに気がひけるのであれば、税理士紹介サービスに相談するのも選択肢の1つです。税理士紹介サービスでは、相談者の状況に合わせて適切と思われる税理士を数名ピックアップしてくれますし、税理士との面談の機会があるので、契約前にある程度の人物像を把握することも可能です。

また、税理士紹介サービスは中立的な立場にいるので、ときには「今の税理士との契約は御社には必要ない」などと提案してもらえることもあります。相談者にぴったりの税理士を紹介することが仕事なので、税理士について第三者的目線からの意見が得られます。活用を検討してみてもよいでしょう。


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