2019年9月21日

税理士に頼める主な業務と、他の士業との違い

「税理士というくらいだから、税に関する仕事をしているのだろうけれど、何をしているのかは知らない」という人は少なくありません。また、「税金のことで悩んでいるけれど、税理士に相談してよいのかわからない」と、税理士に何ができるのか、よくわからないという人も多いです。

たしかに、職業名に「税」という言葉が入っているところから、税金を扱う仕事だとは推測できても、それが生活一般や企業活動において、どのように関わり合いがあるのかについて、曖昧としている印象があるかもしれません。

税理士は、法律によって定められた税の専門家として、独占業務として税金に関する仕事を依頼者(顧客)の依頼に基いて代行します。税理士に依頼せずに納税することも、可能ではあります。

例えば、コンビニで何かを買ったときに消費税を支払っていますが、ここに税理士は介在していないでしょう。「会社の経営で利益が出て、税金を納める必要がある」といった場合でも、必ずしも税理士を使わなくてはならないという決まりはありません。

しかし、会社に関する税金の法律は特に複雑で、正しい納税を行うためには、専門家である税理士に頼むことになります。では、「税理士に頼む」とは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。

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税理士が担う、3つの主な業務

税理士の行う業務として、代表的な3つのものを挙げます。

1、税務の代理

依頼者に代わって、税務を代行します。例えば、税務署や各種関係機関に提出する書類の作成や、その書類を提出の代行です。この部分がまさに税理士の独占業務であり、他の士業でもできない仕事です。

代行できる税務は、税に関するほぼすべてのものです。個人の所得税や、企業が納める法人税・消費税、相続における相続税等、申告手続きが必要なあらゆる税務がその対象です。

2、税務に関わる業務の代理

税金を納めるためには、税額を算出する必要があります。会社では日々金銭が動いているので、その動きを正確に把握しなくてはなりません。そのためには、会社では毎日のように経理事務を積み重ね、会計業務が必要になります。このような、税務につながる会計業務やそのチェック等も、税理士の業務の1つです。

3、税務相談(顧問契約)

税理士は、税務を通じて様々なことを学びます。会社の顧問として経営の奥深くまで関わることになりますし、相続においては、遺産分割協議等を通じて、個人財産の管理について詳細な知識と経験を得ることになります。

こうした経験から、税務や会計、財産管理等について、豊富な経験に基いて相談を受けたり、アドバイスをします。税金が経営に与える影響は大きいので、税理士が必要とされる場面が多いのです。

税理士以外の士業の特徴

経営において、最終的には税金に結びつく案件だとしても、その過程で税理士の業務範囲外の内容も把握しなくてはならない場面も出てきます。ここでは、そんな場面において代表的な、3つの士業について挙げます(士業とは、「○○士」という名称を持つ、専門性の高い職業のことを指します)。

1、社会保険労務士

社会保険労務士は、その名のとおり、社会保険について専門的に取り扱う仕事です。主に会社と契約を結び、従業員の社会保険の加入・脱退、届出内容の変更手続き等の代行や、労務トラブルの相談業務を行っています。

従業員の給料や家族構成の違いは、社会保険と税金の両方に影響を与え、相関関係にあります。したがって、税務において、社会保険のことも考えなくてはならない場合も多いです。そうした際に、社会保険労務士に相談することとなります。

なお、社会保険労務士との契約によっては、従業員の給与計算を行い、そこから社会保険料を算出する等、労務管理の代行を行うこともありますが、源泉徴収額等の算出はあくまでも税理士の仕事です。

2、弁護士

「法の番人」として、裁判で原告・被告の代理人になるイメージが強いかもしれませんが、弁護士の仕事は裁判だけではありません。成年後見人等の法定代理人の役割を担ったり、相続時の遺産分割協議のまとめ役となる等、その活動範囲は幅広いものです。

税理士との関わりとしては、例えば相続の場合「どの遺産が誰のものなのか、判断する」までが弁護士の仕事です。ときには裁判になるケースもあるでしょう。これも弁護士の仕事です。これらを経て、誰がどの財産を相続するのかが決まったら、相続税の申告をするために税理士の出番となります。

3、司法書士

司法書士も税理士と近しい関係にあります。その代表例は、土地や建物等の不動産に代表されるような、所有権の登記が必要な場面でしょう。

例えば、相続や売買によって不動産を動かすと、税金が発生・還付されることになりますが、不動産の取引きは売買契約書を交わすだけでは終わらず、所有権の登記をもって契約が履行されたとされます。この登記を代行できるのが、司法書士です。

各士業の業務範囲を把握して、相談する

このように、各士業には、それぞれ専門分野があります。そして、これら分野は事案によっては絡み合っているので、税務に近い内容の業務となることもあります。

しかし、税理士資格を持たない人の税務相談は、法律違反となります(どの程度までを「税務相談」と捉えるかは判断がわかれているようですが)。そして、もし間違いがあっても責任を追求することはできません。いずれにせよ、たとえ社会保険労務士や、弁護士、司法書士等が関係する事案であっても、あくまでも税金のことは税理士に相談するべきでしょう。

会社では、日々金銭が動いています。何かで金銭が動けば、必ずといってよいほど税金が絡んできます。会社勤めの人の場合、天引きにより会社が税金を納めていることが多いので、あまり意識する機会がないかもしれません。しかし、経営者の方にとっては、そうはいかないでしょう。

各士業の業務範囲や、税理士にしか頼むことのできないことをきちんと把握し、適切なアドバイスをしてくれる税理士との付き合いを大切にすることが、経営を円滑にする大事なポイントの1つといえるのではないでしょうか。

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